11月22日、遊技産業未来研究所主催の未来研究会セミナーが開催された。第77回目となる今回は、PRCの中田藤生代表取締役(チャーリー・ロドリゲス・湯谷氏)、MIGの甲斐英隆代表取締役CEO、遊技産業未来研究所の中野忠文代表取締役社長ら3名が講演した。
中田代表は、昨今のトピックとして全国で摘発が相次ぐ釘曲げ問題に触れ、スマパチの導入スケジュールへの影響や技術的要件に制約が出る可能性を示唆し、「日工組と全日遊連の対応に注目が集まっているが、業界対応について統一見解が求められる可能性もある。今後の自主規制と遵守に影響もあり、さらに現場の精神的・肉体的負担が大きくなる恐れもあり、問題が深刻なだけに上手い形でソフトランディングしてほしい」と語った。
この他のトピックとして、大手ホールのシェア至上主義戦略が成功している要因について、資本力のある大手が実践する5つの点に着目。「ターゲットは若年層・ギャンブルユーザー」「全ての新台購入」「特日は徹底した薄利営業」などを挙げ、業況は大手も厳しいもののNo.1になる恩恵は大きく、影響力を持つホールほどスマスロの恩恵も同時に受けているとして現状を説明した。
さらに中田代表は、単価アップに依存した営業には限界がきていることからも中小ホールに向けて、「現状分析と問題点の顕在化」「課題整理と店舗コンセプトの再考」「経営資源の配分・新戦略の立案」の3点を提案。「売上向上のためには客数×客単価。進む道は大型化かコンセプト店の2つしかない。是非変わることを恐れず進むべき道をみつけてほしい」と述べた。
中野代表は、「遂にスマスロ時代突入!その時パチンコは?」をテーマに講演。スマスロの莫大な導入経費をどこから回収するかで今後の状況が大きく変わるとして、パチンコで極端に回収した場合は収益の低下が予想されると警鐘を鳴らした。中野代表は「自店の粗利シェアをしっかり確認し、重要度に応じた丁寧な戦略が必須。稼動こそ粗利の原資と考えるべきで、高単価・高粗利率で短期的に利益を得る手法はもう限界にきている」と、今後のパチンコ運用について自店での入念なバランス分析を呼び掛けた。
当たり前だとは思うけれど、使ったお金はすぐに回収したいんですよね。